つい「食いしばってしまう」あなたへ・・・
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「朝起きると顎がだるい」「顎を開けるとガクガク音がする」ということはありませんか?そんなあなたは、無意識に“食いしばり”や”歯ぎしり”をしているのかも知れません。
歯ぎしりとは・・
食事中の噛む力は約30kg、それに対し、睡眠中の”歯ぎしり”では、100kgを超える力で噛んでいると言われています。歯や歯を支える骨、顎に相当なダメージを及ぼしていることが想像できます。
その一方で、”歯ぎしり”はストレスを発散させるための行為でもあるのです。
例えば、歯ぎしりをしないように上下の歯を固定してしまったとします。すると人間は、寝ている間にストレスを発散できず、精神不安定に陥ると言われています。
程度によっては良い効果を発揮し、行き過ぎると健康を害してしまうのが”歯ぎしり”です。
食いしばりとは・・
また、”食いしばり”は上下の歯で強く噛み合わせることです。
通常、上下の歯と歯が接しているのは、食事の時だけで、1日に約20分〜30分程度です。それ以外は、上下の歯は1㎜程度隙間を開けた状態で保っているのが正常です。
しかし”食いしばり”の癖がある場合、1日に1時間から2時間、大きな力で上下の歯を噛み合わせ、顎に大きな負担をかける状態になります。
”歯ぎしり・食いしばり”のサイン
- 歯の詰め物がよく外れる
- 起床時に顎が痛い、顎がだるい
- 歯がしみる
- 歯の欠け、割れ、すり減りがある
- 歯の根元にくさび状の凹みがある
- 頬の内側に舌や歯の跡が付いている
- 下アゴの歯の内側に骨が出っ張っている(骨隆起)
- 食いしばって目が醒めることがある
これらは、”歯ぎしり・食いしばり”が原因で起こる状態の一部です。
他にも、
- 頭痛
- 首や肩のこり
- 美容面で顎の左右差やほうれい線の目立ち
- 歯周病の悪化
- 口腔乾燥症
- 歯並びが悪くなる
- 顎関節症
というような症状も”歯ぎしり・食いしばり”が原因で起こります。
”歯ぎしり・食いしばり”の原因
精神的要因
”歯ぎしり・食いしばり”の主な原因は、ストレスや緊張です。
ストレスがあると交感神経が優位になり、お口の周りの筋肉が緊張し、歯ぎしりや食いしばりの状態になりやすいのです。
自律神経との関係性
顎関節は自分の意思とは関係なく緊張したり緩んだりします。
ストレスや緊張を感じるとの顎を動かす筋肉が「歯を食いしばれ!」という指令を出します。自分の体を守るためです。
すると、交感神経が優位になり、身体は、首をすくめ、背骨を丸め、体を捻り、歯を食いしばり、お口を閉じた状態で、戦闘モードをつくります。
交感神経が優位になると”歯ぎしり・食いしばり”は悪化していきます。
物理的要因
身体の歪みとの関係性
顎は肩と股関節とともに身体の横軸を形成しています。
姿勢の悪さ、偏った使い方、過去のケガなどにより、横軸にブレが生ると、そのブレを補正しようと無意識にカラダを歪ませてしまいます。その結果、横軸の中心である顎関節に影響を与え、”歯ぎしり・食いしばり”の原因となります。
体内圧との関係性
私たち人間は、外の環境の変化に対して無意識にカラダの圧力を調整しています。風船のように「伸び縮み」する力です。
腹腔内圧、骨盤内圧、口腔内圧などを、自分の意思とは関係なく調整しながら生きているのです。これらは、わたし達がお母さんのお腹の中にいる頃から備わっている力です。
しかし、生活環境や身体の使い方の癖、老化により外気圧に適応する力が落ちています。変化に対する体内圧の調整が追いつかず、不調を引き起こしているのです。
口腔内圧が乱れると”歯ぎしり・食いしばり”の原因となります。
噛み合わせの悪さ
歯の噛み合わせに低い部分や高い部分があり、しっかり噛めないと、噛む力を高めようと脳が働き、噛む力を強くしてしまう傾向にあります。
入れ歯の不適合
入れ歯の噛み合わせが悪い、粘膜と入れ歯がぴったり合っていない状態だと、しっかり噛むことができず噛む力をコントロールできません。しっかりと噛めないストレスにもつながります。また、噛みやすいところばかりで強く噛んでしまう傾向にあります。
歯列矯正後後遺症
歯の矯正の魅力は、歯並びが綺麗に整うことです。そこで見落としがちなのが、噛み合わせの問題です。綺麗に並んだものの、矯正前より噛み合わせが悪くなるケースもあります。
私たちのお口の中はとても敏感にできていて、噛み合わせが少しでも合わないと異常を感じて、強く噛んでしまったり、ストレスを感じてしまいます。
その他にも、片側だけで噛む癖、抜歯後の咬合不全なども”歯ぎしり・食いしばり”の原因となります。
”歯ぎしり・食いしばり”を改善する方法
- 噛み合わせの調整をする
- 姿勢を整える
- ストレスに気づくこと
- 食いしばりに気づくこと
噛み合わせの調整をする
まずは、歯科医院で噛み合わせのチェックをしてもらいましょう。顎の状態も確認してもらうと良いでしょう。
特に、樹脂の詰め物をしたり、銀歯を装着した後に顎の調子が悪くなった場合は、詰め物の高さが合っていないことが多いです。
まあいっか・・とそのままにしておくと、顎の調子だけでなく、強く噛み合ってしまっている歯を支える骨にも悪影響となり、歯周病が悪化してしまうことも考えらえれます。
少しの違和感でも必ず歯科医院へ行き、調整してもらってください。
姿勢を整える
パソコン、スマホを見ているその姿勢、猫背になり首が前にでてきていませんか?画面を凝視している時、無意識に食いしばってしまう人、とても多いです。
パソコン作業を行う際も、できるだけデスクに座り、足の裏をしっかり地面につけて行い、床に横座りするのは控えましょう。床に座る場合、正座椅子を使ったり、お尻と床の間に座布団などを入れて、背筋が伸びる姿勢を保ちましょう。
ストレスに気づくこと
頑張りすぎていませんか?
がむしゃらに頑張って息つく暇がないと、自分の身体や心の声を無視してしまいがちになります。ストレスに気づき、休息をとる、自分の好きなことだけをする時間をつくる、脱力する。そんな時間を持つことも大切です。
食いしばりに気づくこと
寝ている時の歯ぎしりに気づくことは難関ですが、日常の食いしばりに気づくことができるようになると、顎や歯へのダメージを大きく軽減できます。
オススメは「歯をはなす」という付箋をあちこちに貼っておき、それを見るたびに食いしばっていないか確認し、食いしばっていたら「上下の歯と歯をはなす」という単純なものです。意外と、食いしばっていることに驚くかもしれません。
上下の歯と歯の間は約1ミリ空いているのが正常です。上下の歯と歯が触れるだけで肩に力が入ってしまうというデータもありますので、とても効果的です。
”歯ぎしり・食いしばり”の癖は、歯や歯ぐき・顎関節を痛め、体に様々な悪影響を及ぼします。ご紹介した改善方法をぜひお試しください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
「池袋 自律神経専門サロン 結」では、自律神経を整える整体で「体内圧の調整」や「顎関節の調整」を行います。また、自律神経を整えることで、身体をリラックスさせ、”歯ぎしり・食いしばり”の改善を促します。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう。
木村ふみ